聖地・国立競技場伝説のループシュート・ラモス瑠偉氏の姿を語り継ぐ VINTAGE CULTURE BASE/ FOOTBALL COLLECTION

2024.03.02

伝説のループシュート・ラモス瑠偉氏

1994年12月2日・国立競技場。日本プロサッカーリーグのチャンピオンシップ第2戦でラモス瑠偉氏の右足から放たれた芸術的なループシュートは、今もなお、語り継がれている伝説です。

チャンピオンシップ第1戦 決勝アシスト 広島ビッグアーチ

1994シーズンの終盤に左大腿部の肉離れで戦線を離脱したラモス瑠偉氏。治療に取り組むがピッチに立てる状態に回復することはなかった。誰もがラモス瑠偉氏の出場は困難であると思っていたが、チャンピオンシップ第1戦(1994年11月26日広島ビックアーチ)のピッチに緑の背番号10の姿がありました。痛み止めの注射とテーピングよって、なんとかピッチに立っている状態のコンディションの中、前半35分にラモス瑠偉氏ならではのスルーパスでアシストを記録。これが、決勝点となりヴェルディ川崎は第1戦を1−0で勝利を収めたが、90分間フル出場したラモス瑠偉氏は歩くこともできない状態になっていました。

(ヴェルディ川崎の黄金期を支えた司令塔・ラモス瑠偉が現役時代を振り返る。:THE LEGEND SPECIAL INTERVIEW ラモス瑠偉編の動画:第1戦決勝点のアシスト_02:13)

チャンピオンシップ第2戦 聖地・国立競技場にラモス瑠偉氏の姿

第1戦のフル出場での左大腿部の怪我は想像以上に悪化し、誰もがラモス瑠偉氏のチャンピオンシップ第2戦(1994年12月2日国立競技場)の出場は不可能と思われていた中、聖地・国立競技場のピッチにラモス瑠偉氏の姿がありました。読売クラブ時代から築き上げた王者の伝統、自身の誇りを守るために選手生命を懸けて試合に出場します。満身創痍のラモス瑠偉氏は、全力で走ることも、いつもように巧みにボールを扱うこと、ボールを奪い返すこともできません。それでも自分を信じ、仲間を信じ、虎視眈々とゴールを狙い続けていたことを50,512 人の大観衆は知ることになります。

神様に見守られた美しいゴール

後半80分、日本サッカー史上で最も劇的で、美しいとされるループシュートのゴールが生まれます。

VINTAGE CULTURE BASE / FOOTBALL COLLECTION

聖地・国立競技場 伝説のループシュートから30年

1994年12月2日、聖地・国立競技場でのラモス瑠偉の伝説のループシュートは、日本サッカー史で語り継がれている伝説です。聖地・国立競技場が大観衆で埋め尽くされ日本一を決める緊迫した試合での放たれたシュートは美しい放物線を描きゴールに吸い込まれていきました。その光景は「芸術」ともいわれ、サッカーファンの記憶に残る名場面となっています。今日も日本サッカー界は確かな成長を続けています。今後、さらなる成長を目指す中で、何かに迷い、進めべき道を見失いそうな時は、「聖地・国立競技場でのラモス瑠偉さんの伝説のループシュート」の姿を思い出してほしいと思います。芸術的なループシュートには、様々な物語が隠されています。満身創痍ながら誰かのために、何かのために戦い続けたラモス瑠偉さん。日の丸のキャプテンマークを左腕に巻き、選手生命を懸けて戦い抜く意志と覚悟は、今を生きる私たちが忘れかけている大切なものがあるように感じます。このラモス瑠偉氏の姿は、日本サッカー界の発展の「鍵」であり、シンボルとして語り継がれていくべき伝説です。

ラモス瑠偉氏の伝説のループシュートに関する記事

Number デジタル2019/05/05 

ラモス瑠偉が見せた円熟の名人芸。 動けず、走れずもループシュート。

Numberデジタル2023/12/18 

「1回のチャンスを私にくれ」ラモス瑠偉が語った“傷だらけのループシュート”の真相…Jリーグ30年史に残る伝説のゴールはこうして生まれた!

ラモス瑠偉オフィシャルサイト

ラモス瑠偉オフィシャルサイト

フットボールクリエイター 角田壮監

足とシューズの最適化で競技者本来の力を引き出すという視点から世界初のサッカーソックスの構造を分離させ完成されたセパレートサッカーソックスLeg Tool Separation Systemを考案。

グローバルシーンで実績を残している様々な競技のトップアスリートや競技団体のマネジメントやディレクションで培った「競技力向上のための組織づくり」をはじめ、社会にスポーツが持つ有益な効果を生み出すためにスポーツシステムコーディネーター、スポーツプロデューサー、プロジェクトコンサルタントとして、次世代ニーズを見据えた魅力ある競技スポーツシーンの創出に努めている。現在、(公財)日本水泳連盟競技力向上コーチ委員会に所属。