
モダンバレエ&クラシックバレエから学ぶ「サッカー選手の足の覚醒」トレーニング|サッカー選手は、足が機能していないかもしれない。
2025.05.11
目次
サッカー選手は、足が機能していないかもしれない。
モダンバレエ&クラシックバレエから学ぶ「足の覚醒」トレーニング
現代のサッカーにおいて、足の構造と機能に関する理解や鍛錬の重要性は、いまだ見落とされがちです。
実際に、次のような状態に心当たりはないでしょうか?
• 足指がうまく動かない
• 土踏まず(アーチ)の機能が弱い
• 踵にうまく体重が乗らない
• 足首が硬く、詰まったように感じる
こうした「足の未覚醒」は、パフォーマンスの限界要因となり、怪我や故障の原因にもなります。
“高機能ソックスやインソール、スパイク”に頼る前に、“自分の足”を使えるようにする
近年は、サッカー用の高機能ソックスやインソール、スパイクが数多く登場しています。もちろん、これらはプレーの助けになりますが、「素足(自足)」の機能が眠ったままでは本来の効果は発揮できません。
まず大切なのは、“自分の足を使える状態”=足の覚醒です。
ここで注目したいのが、身体操作の専門領域であるバレエダンサーの取り組みです。
新常識・足の覚醒に学ぶ「バレエ的アプローチ」
モダンバレエやクラシックバレエでは、地面と接する「足」を起点に、身体全体のコントロールと感覚統合が鍛えられます。
本記事では、中高生のサッカー選手でも自宅で行える「足の覚醒」トレーニングを、バレエの視点から4部位に分けて紹介します。
足を“使える足”にするための4ステップ|バレエ×サッカーの機能開発レッスン
1. 足指の覚醒
〈事例:フロアでの“指の分化”エクササイズ〉
モダンバレエでは、バーに立つ前に行う「フロア・プレパレーション」の中で、足指を1本ずつ動かすトレーニングが取り入れられます。
これは、足指の分化(differentiation)と神経系の運動制御を高める目的があり、接地感覚やバランス能力の向上に直結します。
サッカーへの応用:
• タオルギャザー
• 指の“グー・チョキ・パー”運動
これらによって足指の屈筋群・伸筋群の協調性が高まり、踏み込み・キックの精度を向上させます。
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2. 足裏の覚醒
〈事例:テクスチャー刺激と荷重コントロール〉
ダンサーは常に裸足で床と向き合うため、足裏の圧力分布や感覚受容器(メカノレセプター)に対する高い感度を育てています。
リハビリや舞踊教育では、テニスボールやタオルなどによる足底刺激で感覚入力を促進する方法が用いられます。
サッカーへの応用:
• 足裏マッサージ
• テニスボール転がし
これらにより、筋膜のリリースとともに、方向転換時の「足裏センサー」の働きが活性化されます。
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3. 踵の覚醒
〈事例:踵荷重と中足部の連動トレーニング〉
モダンバレエでは、踵を「床との接点」として意識することで、重心の精密な制御と体幹との連動を図ります。
立脚中に踵を意識することで、骨盤や脊柱の安定につながり、全身の軸が整います。
サッカーへの応用:
• 片脚立ちトレーニング
• 踵荷重の意識トレーニング
これにより、プレー中の片脚支持の安定性や、切り返し時の軸保持力が向上します。
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4. 足首の覚醒
〈事例:ポワント/デミポワントによる関節可動と感覚統合〉
バレエにおいて、足首は「デミポワント(つま先直前)」や「ポワント(つま先立ち)」によって精密な背屈・底屈・内反・外反の操作性が求められます。
このような動作は、足首周辺の細かな関節操作と感覚統合を鍛える理想的なトレーニングです。
サッカーへの応用:
• 足首回し
• スローカーフレイズ(ふくらはぎの上下運動)
これにより、キックやターン時の負荷への耐性と関節操作力が向上します。
参考動画(クラシックバレエ・モダンバレエ)
以下の動画では、実際にバレエで行われている「足の覚醒」トレーニングが紹介されています。
すべて自宅で、器具なしで実践可能です。
1. 足裏強化・感覚トレーニング|益田裕子氏
2. 足首アレンジ・柔軟性向上|益田裕子氏
3. 安定感のある足裏・足首を手に入れよう!!|重藤 遙氏
4. 足裏アーチ強化トレーニング|重藤 遙氏
5. カフライズ〜踵の上げ下げ|益田裕子氏
“素足感覚”とは、用具によって得られるものではなく身体の覚醒から
LTSS(Leg Tool Separation System)の設計思想は、足の構造や機能を再定義し、競技者本来の力を引き出すことにあります。
それは、まず「自分自身の足」を意識し、鍛えることから始まります。
素足感覚・裸足感覚・素脚感覚は、用具によって得られるものではなく、自分自身の意識で覚醒させ、日々の鍛錬で研ぎ澄ますものです。
モダンバレエ&クラシックバレエから学ぶ「足の覚醒」。
サッカー選手のあなたの足が、本来の機能を取り戻すきっかけになりますことを願っています。
LEG TOOL SEPARATION SYSTEM(LTSS)とは
**LTSS(LEG TOOL SEPARATION SYSTEM)**は、角田壮監が考案した完成されたセパレートサッカーソックスの設計思想です。
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KAKU SPORTS OFFICE
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フットボールクリエイター 角田壮監
足とシューズの最適化で競技者本来の力を引き出すという視点から世界初のサッカーソックスの構造を分離させ、完成されたセパレートサッカーソックスLeg Tool Separation Systemを考案。
「競技者本来の力を引き出す」ためにを理念に、グローバルシーンで実績を残している様々な競技のトップアスリートや競技団体のマネジメントやディレクションで培った「競技力向上のための組織づくり」をはじめ、社会にスポーツが持つ有益な効果を生み出すためにスポーツシステムコーディネーター、スポーツプロデューサー、プロジェクトコンサルタントとして、次世代ニーズを見据えた魅力ある競技スポーツシーンの創出に努めている。
KAKU SPORTS OFFICE MISSION
アスリート思考で心豊かな社会づくりをクリエイトする
KAKU SPORTS OFFICEは、「アスリート思考で心豊かな社会を創造する」をモットーに、競技スポーツに関わる個人・企業・団体の活動や事業を、的確な視点で分析します。そして、言語・文化・音楽・映像・活字といった多様な“シンボル”を活用し、人と人、組織と組織、企業と企業、人と組織・企業といったあらゆるつながりの中から、最大の相乗効果を生み出す組み合わせをコーディネート。新たな利益システムを構築するコミュニケーションコーディネーターとして活動しています。
また、創業者・企画者としての精神をもとに、理念や目的を共有できるパートナーの育成や、持続的かつ自走可能な組織づくりを支援するシステムコーディネーターとしても貢献。さらに、競技者一人ひとりが本来持つ力を引き出すメンターとして、競技スポーツの発展にも寄与しています。