天然皮革（カンガルー革）が消えゆく時代─サッカースパイクの“素足感覚”を支えるセパレートソックス─LTSSが示す設計思想の意義
2025.06.06
長年サッカー選手の足元を支えてきた天然皮革──とりわけカンガルー革のスパイクが、大きな転換期を迎えています。スポーツ用品（サッカースパイク）における動物愛護と社会倫理が広がっています。
カンガルー革スパイクが象徴してきた“柔らかく足に吸い付くような一体感”。それを支えていた感覚性能は、いま新たな設計領域──ソックスへと引き継がれようとしています。
いま、改めて問われるのは、足とスパイクをつなぐ「ソックス」の存在価値。素材が変わる今だからこそ、競技者に必要なのは、“感覚”を支えるソックスという選択です。
天然皮革が消えゆく時代──
サッカースパイクの“素足感覚”は、今まさにソックスに託されようとしています。
目次
名プレーヤーを支えた「素足感覚」──カンガルー革スパイク
日本では以下のような名作といわれる伝説の天然皮革（カンガルー革）のサッカースパイクが、往年の名プレーヤーの“素足感覚”をサポートしてきました。
• adidas：コパムンディアル
• asics：インジェクター2002
• Puma：パラメヒコ
• Mizuno：モレリア2
中でも「モレリア」は、40年の歴史ある世界に誇る日本製サッカースパイクです。軽量・柔軟・素足感覚というコンセプトは、まさにカンガルー革の特性によって実現され、86年のブラジル代表を筆頭に国内外の多くの名選手たちが愛用した逸品です。
新素材への期待と、サッカーソックスの新たな役割
近年、動物愛護、社会倫理の観点から、天然皮革、特にカンガルー革を使用したスポーツ用品のあり方が世界的に問われています。特に欧米を中心に、カンガルー駆除に反対する動物愛護団体による強い働きかけがあり、多くの大手スポーツメーカーがカンガルー革の使用を段階的に廃止。現在では、サッカースパイクの主要素材が人工皮革や合成繊維素材へと移行しています。
社会倫理と競技パフォーマンスの交差点
現代において、競技スポーツの素材選定にも、社会的倫理性が問われる時代となっています。メーカーの企業活動は、ただ性能を追求するだけでなく、環境保護・動物福祉・持続可能性といった観点とも真摯に向き合わねばなりません。
製造する企業だけでなく、使用する競技者にも問いかけられています。
サッカーで履くその一足──それが「何でできているか」だけでなく、「なぜその素材なのか」を、あなたは考えたことがありますか？
今、素材選びは“思想”選びでもあるのです。
進化する合成繊維、人工皮革──その強みと課題
現在、合成繊維や人工皮革の技術は飛躍的に進化し、かつての天然皮革に近い柔軟性・軽量性を追求した製品が次々と登場しています。
人工皮革・合成繊維素材の強み：
• 軽量化
• 耐久性・耐水性の向上
• 高いデザイン自由度
課題として残る点：
• 天然皮革特有の“しなやかな柔らかさ”と“通気性”
今後、さらに素材の開発や、素材の特徴を活かしたスパイクの構造、設計も進んでいくことが期待されます。
サッカースパイクだけでは「素足感覚」は生まれない──ソックスの存在が、決定的になる。
LTSS（Leg Tool Separation System）設計思想では、こう考えます。
「サッカースパイクの中で“素足感覚”を実現するには、スパイクと足の間にある“ソックス”が担う役割が重要である」
スパイクがいくら高性能でも、足と直接触れるのはソックスです。つまり、素足感覚の基礎となるのは、まず「ソックスの品質」なのです。
スパイクの“素足感覚”は、ソックスで変わります。足とシューズの最適化という視点から始まったLTSSの設計思想は、まさにこの転換点において重要な意味を持ちます。
▶LTSSの原点：「足とシューズの最適化」から始まった設計思想 ［リンク］
”素足感覚”をソックスが支える時代へ。天然皮革が提供していた“素足感覚”の本質
LTSS設計思想に基づくセパレートソックスは、足の構造や感覚の仕組みを踏まえ、機能的に再設計された製品です。それは「第二の皮膚になる」足裏の感覚を繊細に伝えること」と「足とシューズが一体となる柔軟性」。それを、足とシューズをつなぐ“ソックス”という領域で再現しようとするのがLTSS設計思想です。
▶詳しい製品情報はこちら：LTSS設計思想 RxLソックス フットボールシリーズ
サッカーシューズを選ぶようにサッカーソックスを選ぶ時代
その一歩を踏み出すのは、これからのサッカーをつくる、選手自身の「選ぶ力」です。
サッカー選手が選ぶべき次のツールは、「ソックス」である──
それは単なる道具の話ではなく、プレーの質に直結する“感覚”の話。
だからこそ、素材が変わるこの時代に、「何を選ぶか」が、あなたのプレーを決めるのです。
素材転換の只中だからこそ、「ソックス」が担う役割を改めて再定義する必要があります。
▶ [詳しくはこちら：LTSSが示すサッカーソックス再定義の設計思想]
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